<文学・映画> グレート・ギャツビー(F・スコット・フィッツジェラルド) やはり欧州の文学は重厚で、日本の近代文学も、森鴎外や夏目漱石など初期の文学の巨人たちは欧州文化の薫陶を受けており、伝統的にはどこか欧州文学的です。日本文学においてアメリ…

差別について思うこと ジョージ・フロイド氏の悲劇的な事件以来、人種差別に抗議する行動が世界的に拡散しつつあります。今まで、微妙なバランスの上に保たれていた秩序の崩壊、その欺瞞が一気に噴出しつつあるように見えます。近現代において、人類は様々な…

<映画・小説> 風と共に去りぬ アメリカの大手動画ストリーミングサービスHBO Maxが「風と共に去りぬ」の配信を中止したとのニュースがありました。 風と共に去りぬ [DVD] 発売日: 2010/04/21 メディア: DVD 確かに映画・小説の舞台は南北戦争であり、南部…

<舞台・映画> 王様と私(The King and I) もう一つWOWOWから。渡辺謙、ケリー・オハラ共演のミュージカル「王様と私(The King and I)」のロンドン公演です。残念ながら渡辺謙は受賞できませんでしたが、第69回 トニー賞(2015年)で4部門を受賞した作品…

<舞台・映画> ジーザス・クライスト・スーパースター 先日、WOWOWでロンドンのプロダクションによる「ジーザス・クライスト・スーパースター」を放映していました。舞台装置は現代的でカッコよく、ジーザスが天に召されるエンディングは荘厳で、さすが大手…

<映画・文学> 存在の耐えられない軽さ 何とも長いタイトルだが、一度聞いたら決して忘れることない印象的なタイトルの作品です。原作はチェコスロバキア出身でフランスに亡命したミラン・クンデラが1984年に発表した小説。その後、フィリップ・カウフマン…

横田滋さんの死を悼む 「言葉にならない」とは、こういう現実について言うのだろう。横田滋さんが亡くなったという報を聞いた。享年87歳。奇しくも、僕の父親、君たちのおじいちゃんと同じ歳だ。やはり人間も、多くの人は80歳を超えると確実に老いていく。自…

<映画> 羅生門(黒澤明) 「羅生門」は。黒澤明監督が1950年に発表したモノクロ、88分のどちらかと言えば短い作品です。この後黒澤監督は「生きる」「七人の侍」などの代表作を世に送り出しますから、「羅生門」はどちらかと言えば初期の作品と言えるでし…

<文学> 鼻(芥川龍之介) トリュフォーの「恋愛日記」の脚フェチおじさんの事を書いていたら、芥川龍之介の「鼻」の事を思い出しました。「鼻」はフェチの話ではなく、自分の大きすぎる、長すぎる鼻に悩む禅智内供という僧侶が自分の鼻にコンプレックスを…

<映画> 恋愛日記(フランソワ・トリュフォー) そのヌーヴェル・ヴァーグの旗手の一人、フランソワ・トリュフォーの作品の中で、忘れることができない作品に「恋愛日記」があります。原題は、L’homme qui aimiait les femmes.(女達を愛した男)くらいの意…

<映画> ヌーヴェル・ヴァーグ 1950年から60年代は、フランスの芸術・文化が、前衛的で刺激的で最も輝いていた時代の様に思います。僕が、高校・大学生活を送っていたのは1980年代なので、リアル・タイムでの体験ではなかったのですが、折しも日本では「ニ…

<文学> 革命か反抗かーカミュ・サルトル論争 カミュの流れで、進みますね。「革命か反抗か」-カミュ=サルトル論争は、「アルベール・カミュ あるいは反抗心」(フランシス・ジャンソン)、「『現代』の編集長への手紙」(アルベール・カミュ)、「アルベ…

<文学> ペスト(カミュ) 新型コロナウィルス禍の中で、カミュの「ペスト」がベストセラーになっていると聞きました。ミーハーおやじ的に文庫本を買おうと思ったのですが、書棚の中を探ってみると、昭和58年刊の新潮文庫が見つかりました。中はかなり黄ば…

<映画> ジュリア ジュリアは、何と言うか、少し心が折れ始めたり、気力が萎え始めた時に、何度も観返してきた作品です。監督は名匠フレッド・ジンネマン。主演はジュリア役のヴァネッサ・レッドグレーブとリリアン役のジェーン・フォンダ。そこに「マルタ…

<映画>ストリート・オブ・ファイヤー YouTubeをうろついていたところ、偶然「ストリート・オブ・ファイヤー」の挿入歌に出くわしました。主役のダイアン・レインが歌うやつです。急に映画そのものが観たくなり、さっそくAmazonに注文し、それが今日届きま…